今回はデジタル人材育成と対比して、
顧客価値創造人材育成について考えます。

先日、デジタル人材育成についての取り組みを伺いました。
デジタル人材とはAIの活用、AIの開発、システム展開のための人材を指します。

デジタル人材育成の取り組みは、IT人材育成と共に
企業活動において急務であります。

1.データサイエンティストのスキル、データサイエンティスト協会から引用

・テーマ実行力(ビジネス力)
:課題背景を理解した上でビジネス課題を整理し実行し解決に導く

・分析力(データサイエンス力)
:情報処理、人工知能、統計学など情報科学の知識を理解し、使う

・データエンジニア力
:データサイエンスを意味ある形に使えるようにし、実装・運用できるようにする

これを顧客価値創造のための人材育成としたら、
どのように展開したらよいか考えます。

顧客価値創造のための人材もデジタル人材育成と同様に
企業発展のために必須な項目です。

継続的に社内で育成できる仕組みを導入すべきです。

2.顧客価値検証におけるスキル

・テーマ設定
:顧客価値創造のための中期計画策定とテーマの選定
:新規事業開拓

・顧客接近の方法と分析
:顧客情報の収集と分析

・顧客価値の検証と事業部展開
:分析結果を元に計画、新事業部の展開

3.データサイエンティストの推進人材

①企画:差別化プロジェクト、プロセス改革
→ビジネスイノベーター

③データ収集
④データ加工
⑤設計
⑥機械学習
→データサイエンティスト

⑦運用、提案、事業部展開
→システムアーキテクト

4.顧客価値創造の場合に展開すると

①テーマ選定
②仮説検討
③顧客へヒアリング、設計、実査、まとめ
④仮説案ブラッシュアップ
⑤仮説案ポジショニング、設計、実査、まとめ
⑥仮説案の具体化、設計、実査、まとめ
⑦試作へ顧客要望と技術とのリンク

5.データサイエンティスト人材成長のステップ

レベル1
・基礎的情報技術知識がわかる

レベル2
・分析が行える
・Pythonが自分で書ける

レベル3
・ドメイン知識
・3つの基礎スキルがあり、プレゼン能力がある

レベル4
・プロジェクトマネジメントができる
・現場を巻き込みテーマ提案ができる

レベル5~6
・人・もの・かねを采配し優先順位を判断し、戦略的に実行できる

レベル7
・新たな理論を構築し、社会を劇的に変えるずば抜けた実行力を持つ

6.顧客価値創造のための人材育成のステップ

レベル1
・顧客価値創造の基本的知識がある
:方法論、問題解決能力、課題解決能力がわかる

レベル2
・顧客価値創造の分析ができる
:チーム内で推進ができる

レベル3
・顧客価値創造のための設計、分析ができる
:チーム内でリーダーができる

レベル4
・顧客価値創造のためのプロジェクトチームの推進ができる

レベル5
・顧客価値創造のための育成ができる
:事業部に推進、指導ができる

レベル6
・顧客価値創造のための新たな理論が構築できる
:中長期新商品推進プロジェクトが実行できる

最終的目標
・部門横断で全社的視点で顧客価値創造が推進できる
・既存事業を越えたイノベーション人材を育成する
・部門の固定概念を越えて、抜本的な改革を起こす顧客価値創造を推進する

私は顧客価値創造のための人材育成の専門家ではありませんが、
デジタル人材同様に体系的、段階的に教育して行くことにより、
組織において横断的に顧客価値創造のための実行部隊を
育成することは重要に思います。