今回はアンケート調査の分析で活用する統計手法についてお伝えします。
1.t検定:2つの平均値の差の検定
アンケート調査において、5段階評価にて評価用語、総合評価を設定した場合に、
計算された平均値に差があるかどうかの時に活用します。
また、コンジョイント分析の結果において活用される効用値において、
この値の閾値をする時に活用します。
購入意向平均値
男性 3.45
女性 3.66
2.分割表のカイ二乗検定
アンケート調査において、クロス集計した時に、
その比率の値が差があるかどうかを確認するときに使います。
以下のような購入意向のアンケート集計結果がある時に
買いたい どちらともいえない 買いたくない
男性 45 40 15
女性 15 30 55
この集計から、購入意向と性別の比率に差があるかないかを確認します。
3.回帰分析
回帰分析には、①予測と②要素の探索の2つの目的があります。
アンケート調査においては
商品評価や満足度調査にて有効です。
例えば、以下のような評価を5段階評価で聞いたとします。
1.デザインがよい
2.使いやすい
3.目新しい
4.買いたい
①予測
商品評価を5段階評価にて評価用語、総合評価を収集したとき、
評価用語「デザインがよい」評価から総合評価「買いたい」予測したい。
②要因の探索
買いたいに影響しているのは、「デザイン」、「使いやすさ」、「目新しさ」かを
探ります。
これが要因の探索ですが、「探索」ですから、
回帰分析の結果だけで厳密な原因を特定することはできません。
しかし、顧客データを取り扱う以上、
購入意向に影響を与える評価として取り上げるかを考えるのに、
重要な知見を与えてくれるはずです。