商品企画七つ道具の導入効果については、ROIと成功事例の観点から以下のように整理できます。

ROIの向上

商品企画七つ道具の導入により、以下のようなROI向上の可能性が示唆されています:

・投資効果の最大化: 顧客ニーズを的確に捉えた商品開発により、初期投資を上回る企業価値の創出が期待できます
・開発コストの最適化: システマティックなアプローチにより、無駄な開発コストを削減し、効率的な商品開発が可能になります
・失敗リスクの低減: 客観的・科学的な評価プロセスにより、商品の失敗リスクを大幅に低減できます

ただし、具体的なROI数値は非公開のケースが多いですが、経験的にROIは100%を越えています。
一般化には注意が必要です

成功事例

商品企画七つ道具を活用した具体的な成功事例として、以下が挙げられます:

  1. パイオニア・ミニコンポ「MDX707」
    ・売上台数17万台という超ハイペースを達成
    ・行動観察により、特定層の潜在ニーズを発掘を実現し、特に女性ニーズの発掘
     パステルカラーの液晶パネルが8色に変わる「可愛い」デザインが人気の要因
  2. リコー・デジタル複写機「IMAGIO MF-200」
    ・コンジョイント分析を全面的に活用し、顧客志向を徹底
    ・ウイングレスで内部排紙を技術的に解決、試作なしで量産化
    ・「共創(顧客と共に創る)」の理念を実現
  3. 日産自動車「X-TRAIL」
    ・若者向けSUVとして成功
    ・行動観察を徹底、他社にはない若者ニーズを発掘しその仮説を検証
    ・従来の大型・高級SUVとは異なる市場のポジショニングを実現

これらの事例から、商品企画七つ道具の導入により、顧客ニーズの的確な把握、
独自の価値提案、市場での差別化が可能になることが示されています。

導入効果のポイント

・経営目標に基づく指標(購入度・推奨度・具体的仕様)が手法から得られ成果が予想できます。
・顧客価値創造の実現: 潜在ニーズの発掘と具現化により、真に顧客が求める商品開発が可能になります。
・継続的なヒット商品の創出: システマティックなアプローチにより、安定的にヒット商品を生み出せる体制が構築できます。